■Secret Toy Box■



 それは、少し肌寒い夜で。静かで、事件なんかも何もなくて。少し・・・人恋しくなるような夜だった。
 僕だって人間だし、そういう気分になる時だってある。
 普段は・・・昼間は普通の一般人として仕事をして、夜はクライムファイターとしてヴィランと戦って。それなりに忙しい毎日で、そういうことを考える間もなく眠りについていた。
 それが災いして、今は彼女もいないし・・・。
 おかげで今夜は1人の寂しい夜を満喫中というわけだ。
 そんな夜にかぎって、最初にも言ったけど事件も何もなくて。
 別に、事件が起こることを望んでいるわけじゃない。平和なのは良い事なんだけどね・・・。

 外に出かける気にもならなくて、僕は自室のベッドの上で横になっていた。
 暫くはそのまま寝てしまおうとか考えていたけど、やっぱりと言うかなんと言うか。その・・・普段はヴィランと戦う事で消化されている体力が、今は有り余っている状態で。
 なんだかそういう気分だった所為もあって僕は・・・



「ん・・・」
 薄暗い部屋の中でから聞こえる・・・少々荒い息遣いと・・・
 ベッドの上で横になったまま、ディックはズボンの中に手を入れて。自身に手を沿え、ゆっくりと扱いていた。
「・・・ふっ・・・うっ・・・」
 暫くして、体が小さく震えだし。
「んっ・・・っ・・・っ・・・・・・・はぁ・・・」
 びくびくと体を震わせて、手の中で果てる。
 出したものをティッシュでふき取り、それをゴミ箱に投げ捨て。再びベッドに突っ伏すが。
「・・・・・・う〜・・・」
 なんだか物足りない。
 寝てしまおうと目を瞑っても、落ち着かない。
 後ろがうずいているのだ・・・だからといって、自分でするのは・・・
 指で弄れば多少は満足するかもしれないが、きっと更に大きなモノを体が求めてしまうだろう。
「・・・はぁ・・・」
 そんな考えに陥って少々自己嫌悪になっていたが。少し冷ためのシャワーでも浴びてさっぱりすれば、この疼きも何とかなるだろう。とベッドから立ち上がりシャワールームへ足を向けるが、その途中で。
 ナイトウィングのコスチュームが隠してある、隠しクローゼットの更に奥に隠してあるモノの事を思い出した。
 ティムが持ってきて、没収したアレ、だ。
「・・・・・・。」
 クローゼットからソレらが入った箱をベッドまで持ってきて、考える。
 あの後、この箱にしまってからは一度も出していないのだが・・・意を決したように、箱のロックを解除して、蓋を開ける。
 中には、しまった時と同じ状態の"大人の玩具"が。
 その中から、ディックが取り出したのは男性のシンボルを模った、それ。
 大きさはかなりのもので、更に、それ自身を動かすためのスイッチがついている。
 とりあえず、スイッチを押して動かしてみた。
「・・・・・・。」
 モーター音を上げて動き出したソレは、やっぱりどう見てもグロテスクだ。
 ディックはすぐさまスイッチを切ったが・・・ソレを持ったまま、複雑な表情を浮かべ・・・暫くして、もじもじと太股をこすり合わせ、自身をズボンの上からぎゅっと押さえつけると。
 意味もないのに、まるで誰もいないか確かめるかのように不安げに辺りを見回して。
「・・・ん・・・」
 少しだけ舌を出して、ソレをべろりと舐めあげた。

 ソコから先はもう、本能の赴くままといった感じに、ディックは夢中になってソレにしゃぶりつき、自身を扱いて・・・先端から溢れ出てきた蜜を指に取り、そのまま後ろへ塗りこむようにして。
「んふっ・・・んっ・・・」
 玩具から液体が出てくるわけでもないので、唾液をしっかりと絡ませるようにソレをくわえ込みながら、器用にズボンをインナーごと脱ぎ捨てる。
 後ろに指が3本ほど入るようになってから、一緒にしまっておいたローションもそれに塗りつけ。
「うくっ!うっ!!あっ・・・!・・・!!」
 ゆっくりと、自分でソレを胎内へと飲み込ませていった。
「くっ・・・う・・・」
 早く奥まで感じたくて、少し急性に事を進めた所為で。流石に、少しその場所がひりひりしていたが。
「う・・・あ・・・あっ・・・」
 胎内をいっぱいに広げられる感覚に、思わず声が漏れる。
 ソレの大きさに慣れようと、暫く体を動かす事も、ソレに触れる事もしなかったのだが。その場所が勝手に収縮運動を繰り返し、いやでもソレを締め付けてしまい・・・。
 そのたびにディックは体を震わせた。
 暫くの間そうやって、ソレの大きさを胎内で感じていると、更なる刺激を求めて体の奥が疼きだす。

 ちょっとだけ・・・ちょっと、動かしたら抜こう・・・

 そんな事を考えながら、そっとソレに手を伸ばし。
「くっ・・・うっあっ・・・ひっ!」
 ゆっくりと引っ張れば、ずるりと内臓を引っ張り出されるような感覚に悲鳴が漏れた。
 なるべくゆっくりと引き抜いて、ゆっくりと差し込む。ソレを何度か繰り返していると、その動きでは物足りなくなり始め。
「うあっ!くっ、あっ!」
 次第にその速度が上がっていく。
 もう、それだけで十分達せそうなほどの快楽に陥っていたのだが。その動きに夢中になっていた所為で、指先がスイッチにふれ。
「ひぐっ!?あっ!?ああっ!!!」
 パワーは一番弱い状態だがいきなり胎内で暴れだされ、そのまま、ディックは耐える事もできず自分の腹を白く汚した。
「あっ・・・はっ・・・あっ・・・ぁ・・・」
 暫くの間、達した余韻に体をびくびくと震わせて。ベッドに仰向けになっていたが。
「んっ・・・あっぁ・・・」
 胎内には、緩い動きを繰り返すソレが埋め込まれたままで。
「ぬかな・・・きゃ・・・」
 何とか体を起こし、それに手をかけてスイッチを切り、ゆっくりと引き抜こうとする。
 だが、自分のその場所はソレをギッチリと咥え込んでなかなか離れない。
「んぅっ・・・んっ・・・」
 ふるふると体を震わせながら、ソレを少しずつ引き抜いていたディックの背後に・・・そっと、静かに近づく影が。
「ぁっ・・・ぅっ・・・」
 後は一番太い場所を越えれば、全て抜けるところまで来た時に。ディックの肩と、大きなソレを抜こうとしていた手に黒いグローブをはめた手が重ねられ。
「ひっ!?いっ!あああああっ!!!!!」
 その手に驚く間もなく、あと少しで抜けそうだったソレを。その手は、再び・・・一気にディックの胎内へ差し込んだ。
「もう、終わっちゃうの?」
 先ほどまで入っていたとはいえ、一度抜いた太いものを一気に差し込まれ。背後の人物の胸に倒れこんでいたディックの耳に優しい囁きが吹き込まれる。
 ディックはいきなりの刺激で浮かんだ涙にぼやける視界で、漸く、その人物がロビンだと知る事ができた。
「ティムッ、なっ、んっ!ひっ!!?」
 荒い呼吸でどうにか声を出し、その腕の中から逃げようとするが、少し体を動かしただけで、ロビンは手の中のソレを少し捻り、ディックの動きを封じた。
 そして、そのまま背後からディックの膝裏に手を入れて持ち上げる。その所為で、彼はロビンにその太く大きなモノを咥え込むソコを晒すことになり。
「ディック・・・これ、そんなに気に入ったんだ」
 ロビンは、優しい微笑を浮かべ・・・手の中のソレをゆっくりと出し入れし始める。
「いっ!?くっ!ぅぐっ!!」
 自分がしていたときよりも激しく抜き差しを繰り返され、ディックの手は無意識に縋る物を求め、ロビンのマントを掴んできつく握り締めた。
「ねえ。ディック・・・」
 すると、ロビンは不意にソレを動かすのをやめ。
「っ・・・え・・・?・・・」
 ソレから手を離し、ディックの頭は自分の膝の上に乗せたままゆっくりと持ち上げていた足を下ろし。
「ディックはこれ、どうやって使ってたの?」
「・・・な・・・に・・・?」
 膝の上のディックの頭を優しく撫でながら、ロビンは優しい声で、優しい微笑のまま。
「ねえ、ディック・・・使ってるとこ、僕に見せて?」
「っ!?」
 初めはぼんやりと、ロビンに撫でられるままだったディックも、彼が望む事を口にした瞬間、その瞳を大きく見開いて息を呑んだ。
「そっ、んなっ・・・」
「だめ?」
 流石にディックはそれを拒否する反応を示そうとするが。それよりも早く、ロビンは酷く切なげな表情を浮かべ小首をかしげる。
「なっ、んで・・・そんなの・・・っ・・・」
 呼吸をするたび、胎内のそれを締め付けるような感覚に震えながら。ディックは切れ切れに声を出し、尋ねると。
「僕、ディックのこと全部知りたいんだ」
 ディックの髪を愛おしそうに撫でながら、ロビンは微笑んだ。
 だが、ディックは縋る様な目線をロビンに向けるだけで、動く事ができずにいた。
 それでも、そんな彼の様子は見越したように、ロビンはディックの頬から耳の裏や首筋へと指を滑らせ・・・手の届く範囲で彼の弱い場所を弄り、煽っていく。
「うっ・・・あ・・・」
 さっきまであれほど激しい攻めを受けていた体は、その程度では満足できずに更なる刺激を求めていたが。ロビンはやんわりと触ってくるだけで、明確な刺激は与えてくれず。
 とうとう、耐え切れなくなったディックは自らそれに手を伸ばし。
「んっ・・・くっ・・・あっ・・・!」
 自分でやっていた時のように、それを動かし始めた。
 ロビンは、ディックがその行為に没頭し始めたのを見計らって。
「んあっ!あっ!やっ!!」
 自分の膝の上に乗せていたディックの頭を枕に乗せ、彼の正面に回りこむと、膝に手を乗せてぐっと足を開かせた。
「ティッ!うっあっ!やっ!!見なっ!くぅっ!んっ!」
 そんな事をされれば流石にディックはそれから手を離して所隠そうとする。
 だが。
「止めちゃだめだよ。ほら、見ててあげるから、続けて?」
 ロビンは微笑を浮かべたままそう言って。ディックの手にそれを掴ませると、ゆっくりと引っ張り。そして、再び突き入れる。
 何度か手を添えたままそうやっていると、次第にロビンが動かさなくてもディックは自分でその手を動かすようになっていた。
 そして、ディックがぎゅっと目を瞑り、その太股が小さく震えだした時。ロビンはディックの手ごとソレをぐっと押さえ、その大きなモノを全て胎内に納めさせて、動きを止めさせる。
 もう少しでイきそうになっていたディックは、動きを止めさせられてイくにイけない状態になり、涙を浮かべてロビンを見つめ。
「やだぁっ・・・ティムッ、イきたっ・・・イかせってっ・・・!」
 切なげな表情での懇願に、ロビンは優しい笑みを浮かべ。
「ねえディック。スイッチは・・・入れないの?」
「えっ・・・?な・・・」
 ロビンはディックの手を取って、指先にキスをすると。ニヤリと笑ってソレのスイッチに手を伸ばし、メモリを一気に最大まで動かした。
「ひぎっ!!!!」
 もう、爆発寸前まで高められていたディックは胎内でそれが動いた瞬間に、また、自身の腹に白濁を飛ばすが。今度は強すぎる刺激の所為で、先ほどよりもその量は多かった。
 そのうえ、すべてを出し切ってもまだ、胎内のそれは暴れたままで。
「ティムッ!ティッ!おねがっ!!止めッ!!!」
 大粒の涙を流しながら頭を左右に振り、悲願するが。ロビンは優しい笑みを浮かべたまま・・・ソレのスイッチを切るどころか、ゆっくりとそれを抜き差しし始めた。
「止めていいの?こんなに気持ち良さそうなのに・・・」
 ぐりぐりと大きなそれで腹の中を擦りながら、ロビンは囁く。
「ディックが・・・いけないんだよ?こんなに欲しがってるのに・・・僕を呼んでくれないから・・・」
 相変わらずその囁きはとても優しい声色なのに、その手の動きは激しくなるばかりで。
 さらに。這い上がるように、下腹、臍、腹筋へとキスの雨を降らせ、胸の上で存在を主張している小さな突起をキュッと摘み上げた。
「ひあっ!?やっ!」
「いや?・・・じゃあ、止めちゃう?」
 ディックの胎内で暴れているソレの出力を下げ、乳首を弄りながら尋ねると、ディックは少し驚いたような顔をしてキュッと唇をかんだ。
「そんなに辛いなら、これも抜いちゃおうか」
 ロビンはそのまま、ディックを気遣うような事を言い、ディックの胎内に治まっているものをゆっくりと引き抜こうとする。
「ひっ!くっ!あっ!・・・や、ぁっ!!」
 と、ディックは悲鳴をあげながら胸のあたりにあるロビンの頭をぎゅっと抱き締めて動きを止めさせ。
「ティム・・・っ、いじわるっ、しないでっ・・・おねが・・・もっと、突いてっ!もっとつよっ!?ひっ!!あああ!!」
 ディックが全てを言い終わる前にロビンはソレの出力を再び最大にすると、ぐりっと捻りながら勢いよく突き上げた。そして、ぐりぐりと奥に擦り付け、ゆっくりと引き抜いては倍ほどの速さでまた突き上げる。
 それを繰り返しながら、胸の突起の片方は指で摘み、潰し。もう片方は舌で転がし、吸い上げ、歯で軽く噛んだ。
「これで、いい?」
 舌を這わせながら体をずらし、だらしなく開いた唇に小さくキスをして尋ねれば。
「いっ!ああっ!!イイッ!それっ、すご・・・っ!んっ!!」
 ボロボロと涙を流しながらも恍惚とした笑みを浮かべ、ロビンの頭に腕を回して強引に抱き寄せ、噛み付くようなキスをしてきた。
 急に引っ張られて、少々驚いていたロビンだが。すぐにニヤリと笑みを浮かべて舌を差し込んだ。
 唇を重ねて舌を絡ませていると、ディックが小さく震えていることに気付き、ゆっくりと唇を離す。
「イきそうなの?」
 優しく尋ねてやれば、、ぎゅっと目を瞑ったままコクコクと頷くので。ロビンはディックの額にキスをして。
「もうちょっと、ガマンしてね」
 と、ディックから一度体を離して。びくびくと震えているディック自身を優しく握り。
「また、いっぱい出してね」
 と微笑を浮かべてその場所を口に含んだ。
「ひぃっ!?あっ!」
 その瞬間、ディックはロビンの口の中で爆ぜ、しばらくの間がくがくと体を震わせてから、ぐったりとベッドに倒れこんだ。
 ロビンは口の中に出されたものを最後の一滴まで飲み干すと、手の中の凶悪なソレのスイッチを切り、ゆっくりと引き抜く。
「くぅっ、ん・・・」
 ベッドに横たわり、荒い呼吸を繰り返していたディックの口から、少しだけ苦しそうな声が漏れた。
「凄く、可愛かったよ。ディック」
 ロビンは目を瞑ったままぐったりとしているディックの、汗でしっとりと濡れた前髪を優しくなで上げ、額にキスをして。
 彼の体を綺麗にしなければ、とタオルを取りにベッドから降りて立ち上がり、歩き出そうとした。
「えっ?」
 だが、その足を一歩前に出そうとした瞬間、マントを思い切り引っ張られ、そのままベッドへと倒れこむ。
 驚いて目をぱちくりさせていると、先ほどまでベッドに横になっていたディックが、今度はロビンの上に馬乗りになっていた。
「・・・ディック・・・?」
 現状が飲み込めないまま彼の名を呼ぶと、ディックは優しく微笑んで。
「ティム。僕だけなんてヤダよ」
 ロビンのマスクを優しく外し、額や瞼、頬にキスの雨を降らせて。
「お前もちゃんと気持ちよくしてあげるからね」
 と。優しいが、情熱的な口付けで。ロビン・・・ティムの唇を塞いだ。






 4度目の絶頂は、開放感と共に意識を闇の中へと引きずり込んだ。
 次に気が付いた時、目に入ってきたのはロビンの後姿。彼がベッドから降りた時の揺れで目が覚めたのだろう。
 一体どれほどの間気を失っていたのかはわからなかったが、ティムがそのままどこかへ行ってしまいそうな気がして、慌ててそのマントを掴んで引き倒し、その上へ馬乗りになった。
 もうくたくたで、本当ならこのままぐっすりと眠ってしまいたいなはずのに。まだ足りない、熱いモノが欲しいと体が勝手に動いているような感じだった。

 ティムの唇を塞ぎながら、その赤と黒のコスチュームを脱がしにかかる。多少は抵抗を見せるかと思っていたが、ティムは一切抵抗を見せず・・・むしろその先を望んでいるようだった。
 唇をゆっくりと離し、顎、首筋、鎖骨へとキスの位置をずらしていきながらコスチュームを肌蹴させる。
 滑らかな肌に手をすべらせれば、指先に、存在を主張している小さな突起がこつんと当たった。
「んっ!」
 その途端、小さく上がった可愛らしい悲鳴にディックは微笑む。
 胸の突起の片方は指で、もう片方は唇で優しく挟み込めば、押さえ込んでいる小さな体がびくりと跳ね上がった。
「ディックっ!まっ!!」
 それに気を良くして、更にいじめてみようかと、ぺろりと突起を舐めあげれば。ティムはぎゅっとディックの肩をつかんでそれを止めさせようともがいた。
「どうしたの?・・・されるのは、嫌?」
 あまりに必死だったので、いったん体を離して尋ねれば。
 ティムは切なげな表情を浮かべたままディックに抱きつき。彼の太股に、コスチューム越しでもわかるくらいに熱く猛った自身を擦り付け。
「ディック。ディック・・・も、ダメ・・・出ちゃう」
 先ほどまで、自分をあれほどまでに攻め立てていた人物と同一とは思えないほど、ティムの耐えている表情や仕草は可愛らしくて、ディックは思わず微笑んだ。
「じゃあ、一回出しちゃおうか」
 ディックは器用に、ティムのコスチュームを全て脱がせ。彼を一糸纏わぬ姿にすると。
「我慢しなくていいからね?」
 と、腹に付きそうなほど反り返ったティム自身をゆっくりと扱き、その裏側を舐めあげた。
 その瞬間。
「もっ、だめっ!でるっ!でっ・・・!!!」
「わっ!?」
 手はティム自身を支えるようにしていただけで、先端を遮る物は何もなく。ティムが吐き出したモノは必然的にディックの顔を盛大に汚した。
 それでも、いまだがくがくと腰を震わせているティム自身からは沢山の白濁があふれ出ていて。
「・・・・・・。」
「ひあっ!?」
 ディックは躊躇うことなくそれを口に含み、ティムのそこを舐めてきれいにすると、ゴクリと喉を鳴らして口のなかのモノをすべて飲み込んだ。
「ディック・・・まッ・・・ちょっと、休ませ・・・てっ・・・」
 ティムが一度すべてだしきっても、ディックはソコへの愛撫をやめなかった。
 硬度を失ったソレを手で支え、舌先で舐め上げ、時に口に含んで、その先端を吸い上げる。
「何言ってるんだよ。若いんだからこのくらい平気だろ?」
 それでもディックは、微笑みながら、先ほどまでのお返しとでも言うかのようにティムを追い上げていった。

 口元を両手で押さえ、眉間にぎゅっと皺を寄せて、耐え忍ぶその姿がとても可愛らしくて。もっといじめて、声を上げさせてみたい衝動に駆られるが。先に堪え切れなくなったのはディックだった。
 達したばかりのティムのソコはすでに硬度を取り戻していて。まるで、納まる場所を求めるかのようにビクビクと震えている。
「ごめん、ティム・・・も、我慢出来ない」
 ソコへ、愛おしそうに口付けを数回してから。ディックはティムに跨り、自ら自身の最奥へと導いた。
「え・・・?あっ!?ひあっ!ああああ!!!」
 ゆっくりと自身がディックの胎内へと呑み込まれていく様を初めは凝視していたが。すぐに自身を暖かい物に包み込まれ、キュッと締め付けられる感覚に、ティムは喉を反らせて甘い悲鳴を上げた。
 そして。
「うあっ!?・・・あっ・・・」
 ゆっくりと腰を落としていたディックの胎内に、ティム自身が納まりきると。不意に、彼は驚いたような声を上げぶるりと体を震わせ・・・恍惚とした笑みを浮かべた。
「ティム、イっちゃったんだ・・・ね」
 体を倒してぎゅっと目を瞑ったままのティムの顔中にキスの雨を降らせていると、ティムがゆっくりと目を開けて、申し訳なさそうに。
「ごめんなさい・・・」
 小さな声での謝罪に、ディックは微笑みその唇に軽くキスをして。
「何で、謝るの?」
「だって・・・早かった・・・」
 すると、ティムは恥ずかしそうに視線をそらして更に小さな声で呟いた。
 ディックはそんなティムを優しく抱き締め、頭を撫でて。
「でも、まだいける・・・だろ?」
「うあっ!?」
「ティム、まだ固いままだよ?」
 胎内に納まったままで、一度達したにもかかわらず固いままだったティム自身を締め上げて、ディックはニヤリと笑った。
「・・・もちろん・・・ディックとだったら、何回だって出来るよ」
 ティムは少し涙目になりながらも、それにニヤリと笑みを返してそう言うと。
「そんな事言われたら・・・期待、しちゃうじゃないか」
 ディックはくすくすと笑いながら、うっすらと涙の浮かんだティムの目尻をぺろりと舐めた。



 自分に跨って、踊っているように腰を振るディックを見上げながら。ティムは快楽に全ての思考を持っていかれそうになりながらも、心の中で。

 これはこれで・・・凄くイイね・・・

 いつもは自分が一方的に攻める立場にあって、自分の下で涙を流し甘い声で囀るディックの姿を見るたびにゾクゾクしていた。だが今は、自分が・・・している行為はいつもと変わらないが・・・攻められる立場にある。
 いつも自分がする事に、されるがままになっていたディックが、今は積極的に自分を求め動いている。
 だがふと、ディックは本当にこれで満足できているのだろうか?と不安に駆られた。
 先ほどまで、彼は自分のものとは比べ物にならないほど大きなモノを受け入れていた。だから、自分のものでは物足りないのでは?と・・・。
「ディック・・・ディッ、ク・・・」
 そう思った途端、ティムは両手を伸ばし、ディックの名を何度も呼び。彼がそれに気付いて動きを止めて、ゆっくりと体を倒してきてくれたので、その首に腕を回してぎゅっと抱きついた。
「どうし・・・た、の・・・?」
 互いに繋がったままなので、ディックは声を詰まらせながらもティムの髪を優しく撫でて尋ねる。
「ディック・・・物足りないんじゃ、ないの・・・?」
 それにティムが申し訳なさそうに尋ね返すと、ディックは少々驚いたような顔をした。
 ティムは更に続けて。
「・・・さっき、まで・・・アレ、入れてた、でしょ?・・・んっ・・・だか、ら・・・」
 ティム自身は、自分のサイズがディックにとって物足りないのではないか?と尋ねたつもりだったのだが。ディックはむしろ・・・。
「もしかして・・・緩い・・・?」
 ティム自身が満足できていないのかと、逆に申し訳なさそうに尋ね返した。
「ティム、気持ちよく・・・ない?」
「そんな事!!」
「っ!?」
 そんな事を言われ、驚いて体を動かした所為でディックの胎内に納まったままだったティム自身が角度を変え。ディックのイイ所をぐいっと押し上げた。
「ディックの中・・・暖かくて、ぬるぬるしてて、僕の事キュウキュウ締め付けてきて離そうとしなくて・・・凄く、気持ちいいよ・・・」
 その場所を何度もこすり上げるように腰を揺らしながらそう言い、ティムはディックの唇をべろりと舐めてキスをねだった。
 それに答えるように、攻められるまま体を震わせ、声を上げていたディックは。ティムの唇を塞ぎ、情熱的な口付けを。それに促されるように、ティムの腰の動きが徐々に早くなっていく。ディックはそんなティムの動きに合わせて腰を揺らしながら、彼の顔中にキスの雨を降らせ。
「アレ、は、あっ!確か、に・・・おっきい・・・んぅっ!・・・け、ど・・・オモチャ、だもっ・・・あぁっ!」
 ティムに突き上げられ、甘い悲鳴を漏らしながら、ディックは微笑み。
「あれじゃ、ダメ・・・なんっあっ!・・・だか、らっ・・・ティムのっ!でっ・・・僕のっなかっ。いっぱいにっあっ!?あぅっ!!」
 ディックの妖艶な微笑と共に言われた言葉にティムは、ディックの腕を引いて強引に横たわらせると。彼の片足を抱えてズンッ!と強く押し上げた。
「そんな事、言われたら・・・がんばらないわけにいかないね」
 自身をすべてディックの胎内に埋め込んだ状態で、ぐりぐりと腰を押さえつけながらそう言って。
 抱えていた彼の足をべろりと舐めてニヤリと笑った。






 もう、何度果てたかわからない。
 ベッドに仰向けに横たわって放心状態のディックに覆いかぶさるように、ティムは彼の胸の上に体を投げ出していた。
 暫くの間、ティムはディックの鼓動を確かめるように、その胸に耳を当てじっとしていたが。
「うぁっ・・・んっ・・・」
 ゆっくりと腰を引き彼の胎内に収まったままだった自身を引き抜いた。その刺激にさえ、ディックは声を漏らし体を震わせている。
 そんな彼の様子を愛しさのこもった眼差しで見つめ、ティムは彼の髪を優しく撫で。
「流石に、シャワー浴びないと・・・ドロドロだね」
 ティム自身が出したモノは、ほとんどディックの胎内だ。今、二人の体を汚している体液のほとんどがディックのモノで。
「ディックも、いっぱい出したね」
 くすくすと笑いながら、そんな事を言われて。今更ながらにディックの顔が赤く染まる。
「起きれそう?」
 恥ずかしそうに視線をそらしたディックの頬を撫でて尋ねれば、ディックは暫く視線を泳がせた後。
「・・・たぶん、無理・・・」
 と苦笑しながら小さく答えた。まあ、当然だろう。
 だが、このままでいるわけにもいかないのは確かで。
「じゃあ、僕バスタブにお湯張ってくるよ」
「ん・・・ごめんね?・・・ありがと・・・」
 ティムはディックの額にキスをして。
「僕もいっぱい出しちゃったからね。ちゃんとお風呂で掻き出して、きれいにしてあげるから」
「っ!!!」
 にっこりと微笑んで、ディックの耳元で意地悪な声色で囁くと。彼は顔を真っ赤にして口をパクパクとさせ、言葉を失っていた。

 ああ、やっぱり可愛いなぁ。

 そんな事を考えながら、その唇にキスをして。ティムは少しふらつきながらもバスルームへと入っていった。



END

                                 2009/05/24














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