俺が伸ばした手を握り返してくれたのはアンタだけだった・・・ だから・・・ 使われなくなって、すでに何十年も経っているであろう廃工場に響き渡る銃声、爆音。 もうもうと立ち上がる砂煙を突っ切って、ナイトウィングはレッドフードの手を蹴り、持っていた銃を弾き飛ばす。 「チッ」 それに小さく舌打ちをしたレッドフードは。手を蹴るために突き出され、そのまま顔めがけて横薙ぎに振られたナイトウィングの足をすれすれで交わすと同時にその足首を掴み。振り向く勢いのままに力いっぱいその足を引っ張りナイトウィングを体ごと地面に叩きつけようとした。 だが、ナイトウィングは地面に両腕をつくことで激突を逃れ、その手を軸に逆の足でレッドフードの腹を蹴り拘束を逃れ距離をとった。 「・・・一筋縄ではいかないってか?」 そう呟いたのはレッドフードだ。しかしその声色は楽しげで、まるで遊んでいる子供のようだった。 レッドフードはいつもこうだ。 ナイトウィングが事件の調査中、あるいは街をパトロールしている最中に唐突に現れ、ちょっかいをかけては去っていく。 Halloの挨拶のもそこそこに、こちらの神経を逆なでするような事を言ってまずは一戦交える。それがお決まりのパターンだ。 ・・・時には有力な情報を持ってきてくれたり、ナイトウィングの危機を助けてくれたりもするのだが・・・ 距離をとったまま睨みあい、互いに攻撃のチャンスをうかがっている時だった。一瞬、レッドフードの視線がナイトウィングの後方に向けられたような気がした。次の瞬間。 「ディック!!」 レッドフードの声が響く。今までの戦闘の衝撃で、ナイトウィングの後方に積んであった廃材が崩れ、彼に覆いかぶさるように倒れてきたのだ。 それに逸早く気づいたレッドフードはナイトウィングに体当たりをするように彼の体を抱え、間一髪廃材の傾れから逃れる事ができた。 「ふ〜・・・大丈夫か、ディッキー?」 貸しが出来たな、とおちゃらけて言うつもりだったレッドフードだったが、腕の中にいるナイトウィングは目を閉じてピクリとも動かない。 「ディッキー・・・?」 流石にすこし焦ったレッドフードは、被っていたフルフェイスのマスクを脱ぎ捨て、ナイトウィングの頬をぺちぺちと叩く。 「.uh...nn...」 すると、ナイトウィングは眉をひそめすこし身じろいだ。目を開ける様子はなかったが、レッドフードは彼が死んではいない事にほっと胸をなでおろした。 そこで、ふと気づく。 自分は今、とても"オイシイ"状況にいるのではないか?と。 倒れてきた廃材を避けるため、思い切り体当たりをした結果。ナイトウィングは体を強かに打ち付けたのか(もしかしたら頭も打っているかもしれないが)気を失っている。 そんな、気を失ったナイトウィングを押し倒すような形で彼に覆いかぶさっている・・・自分 マスクをした顔ではあるが、その整った顔をじっと見ていると・・・ ゴクリ レッドフードの喉が鳴る。すこしだけ開いた唇がまるで誘っているようで・・・ そっと、唇を重ねる。軽く触れるだけの幼いキス。それだけで、離れるつもりだった。 が。 「n...BRUCE...」 唇を離したときに呟かれた名前に、レッドフードが固まる。 「・・・・・・・・・・・・・」 さっきまで戦ってたのは俺なのに、何であいつの名前が出てくんだよ!? ムカツク・・・何かスゲームカツク・・・ よし、もう容赦しねぇ。 ヤ ッ テ ヤ ル 泣いても叫んでもゆるしてやんねぇ。 とことん俺の存在を思い知らせてやる。 そんな事を考えたレッドフードは、まずナイトウィングの装備から手錠を取り出し彼の両手を拘束する。そして、すぐ傍の柱に・・・その耐久性と周りに崩れてくる物がないかを確認し・・・ワイヤーを手錠に通し縛りつけ、固定した。 ナイトウィングのコスチュームを脱がす事は面倒だったので、ボディの部分だけナイフで切り裂く。 「うわ・・・思った以上にやべぇな、こりゃ」 その行動を終えたレッドフードは、ナイトウィングの姿を見て・・・自分がやったにもかかわらず・・・呆然と呟いた。 手錠で繋がれた両腕を頭上に固定され、コスチュームをぼろぼろにされたナイトウィングの姿はなんとも扇情的だ。 レッドフードは再びゴクリと喉を鳴らし、ナイトウィングの投げ出された足の間に体を滑り込ませ。そっとその頬に触れ、唇をぺろりと舐めあげた。 「...ah...」 その刺激でナイトウィングが少しだけ唇を開く。その隙を逃さず、レッドフードはナイトウィングの口内へ舌を滑り込ませた。 あまり反応は返ってこないかと思っていたが、ナイトウィングの舌はレッドフードのキスに答えるように彼の舌に絡み付いてきた。ゆっくりと唇を離すと、名残惜しそうに舌が追いかけてくる。 起きている時にはありえないであろうナイトウィングの反応に、レッドフードは己の股間が熱くなるのを感じたが、同時に・・・ ぜってーあいつの夢見てるヨなぁ・・・ 先ほど出てきた名前に、この素直な反応。自分ではない相手と行為をしている夢を見ているのは明白だ。 しかし、レッドフードは行為をやめず、さらにナイトウィングを煽るために愛撫を続ける。 耳朶を甘く噛み、首筋に舌を這わせ鎖骨の窪みにキスをする。 無意識というものは恐ろしい。ナイトウィングはいまだ意識は戻っていないのに、その体はレッドフードの愛撫に徐々に反応しはじめていた。 そして。 「n...nn...nm......!?JASON!!??」 鎖骨のあたりを強く吸い上げたところでようやく目を覚ましたナイトウィングが、驚きに声を上げる。 「よぉ、やっと目ぇ覚ましたか」 「おまっ!なにやっ・・・・っ!?」 ニヤリと見上げて来るレッドフードに噛み付かんばかりの勢いで怒鳴りつけようとしたナイトウィングだったが。腕が頭上で固定をされていることに気づき声を失う。 抵抗しようにも、両の手は手錠を掛けられ固定され。足は自由に動かすことは出来るが、こうやって足の間に割って入られ体を密着されては蹴る事も出来ない。 「アンタが悪いんだぜ・・・?」 唖然としているナイトウィングをよそに。レッドフードはゆっくりと手を動かし、ナイトウィングの胸で存在を主張をし始めている小さな突起をきゅっと摘んだ。 「っ・・・!!」 途端、ナイトウィングの体がびくりと跳ねる。 「へぇ・・・ここでも感じるんだ。ディッキー、可愛い顔して結構いやらしいんだな」 「そッ、んなこっ・・とっ・・・っ!!」 その明らかな反応に気をよくして、レッドフードはもう片方の突起をべろりと舐めあげ、口に含んだ。 「やめっ・・・やめっ、ろっ・・・ジェイ、ソッ!!」 片方は指で摘み、弾き。もう片方は舌で弾き、転がし、時に歯を立てる。そのたびにナイトウィングは息を詰まらせ体を震わせた。 「なぁ、気持ちいいんだろ・・・?気持ちいいって言えよ・・・」 乳首から唇を離し、レッドフードはナイトウィングを見上げ言う。 しかし、ナイトウィングは欲情に流されまいと眉間に皺を寄せ、歯を食いしばりながらもレッドフードを睨み付ける。 そして、レッドフードの愛撫の動きが止まった瞬間、怒鳴りつけようと口をあけたが。 「ふざけ・・・あっ!!」 その瞬間を狙ったかのように、レッドフードはナイトウィングの中心に手を伸ばし、そこを優しく握りこんだ。 「すっげぇ可愛い声・・・なぁ、もっと聞かせてよ・・・」 気絶していた時から続けられている愛撫によって、ナイトウィング自身はしっかりと反応を示し立ち上がっていた。 レッドフードはソコを優しくしごきあげ、先端に爪を立てる。 「んっ!!んー!!」 その直接的な愛撫に、ナイトウィングはなす術もなく溺れそうになるが。最後の抵抗とでも言うかのように口をぎゅっと噤み、頭を横に振る。 「・・・・・・・」 すると、不意に隙間なく密着していたレッドフードの体がナイトウィングから離れる。 「・・・・・・?」 突然の事に、ナイトウィングはゆっくりと目を開けレッドフードを見た。が。それはすぐに後悔へと変わる。 「・・・・もう、我慢できねぇ」 ナイトウィングの目に飛び込んできたのは、荒く息を吐きながら、熱く猛った自身を取り出したレッドフードの姿。 「ジェイソ・・・やめ・・・」 恐怖にナイトウィングの表情が強張る。嫌だというと同時に首を横に振るが。レッドフードはナイトウィングの足を抱え上げ。 「ディッキー・・・」 熱くて硬いレッドフードのソレが、ナイトウィングの小さく狭い入り口へと宛がわれ。 「やめ・・・やめろ・・・やっ・・・ッ!!!!」 悲鳴は声にならなかった。ただ、空気が喉を通り抜け。衝撃の大きさに全身の筋肉が強張った。 「痛い!痛い痛い!!そんなでかいモノ慣らしもせずにいきなり突っ込もうとする奴があるかバカ!!」 激痛のあまり涙を浮かべ、ナイトウィングは一気に叫んだ。レッドフードも、さすがに無理か、と思っていたらしく、そこは素直に引き下がる。 だが、怒られた事よりも別のことが気になったらしく・・・ 「なぁなぁ、俺の、そんなにでかい?ブルースより?」 無理やりの侵入を何とか阻止する事が出来てほっとしていたナイトウィングは、突然出された名前に困惑する。 「・・・なんでそこでブルースが出てくるんだよ・・・」 「だって、アンタが気絶してる間にキスしたらあいつの名前呼んだんだぜ?」 「・・・マジ?」 「うん、マジ。俺、それがショックでさぁ・・・」 人が気を失っている間に何してるんだ!と思うよりも先に、寝言でもブルースの名を呼んでいたことがショックでナイトウィングは言葉を失う。 「な。で、どうなの?俺の、アイツのよりでかい?」 「え・・・あ・・・それは・・・」 期待と不安の入り混じった視線を向けられ、ナイトウィングは言葉を詰まらせつつもちらりとレッドフードのソレを見た。 やっぱり・・・大きい、よ、なぁ・・・ 自分よりもがっしりとした厳つい体格の、元弟分。体格の違いがあるとはいえ、年下の彼のモノはまさに"立派"の一言だ。 「体の・・・大きさの違いとか・・・あるけど・・・。比率で、考えると。お前のがすこし、大きい・・・かな・・・?」 「YEAH!!」 それを聞いた途端、レッドフードはぐっと拳を握りこみ喜びの声を上げる。 そこのサイズの違いで喜ぶだなんて、どこの子供だ・・・と半場呆れていたナイトウィングの唇を、喜びを隠そうともしないレッドフードがまるで犬のようにべろりと舐める。 「なぁ、そんで。慣らすってどうしたらいいんだ?」 唇を舐められた事よりもそう尋ねられた事に驚いて、ナイトウィングは目を見開く。 「おま・・・もしかして、初めて・・・?」 「ん?男とヤるのは初めてだな〜」 恐る恐る尋ねれば、あっけらかんと答えられ。ナイトウィングは開いた口が塞がらなかった。 男は。ということは、女とはすでに経験済みなのだろう。と言うか、基本スケベで女の子大好きなこの男が、女の子に手を出していないはずがない。 本人が聞いたら失礼だと怒りそうなことを考えていたナイトウィングは、大きくため息をつく。 逞しい体のレッドフードは、普通にしていればなかなかの男前だ。普段から良く喋るし、トークで女の子を楽しませる事もできるだろう。 普通にもてそうなこの男が何故自分にこのような事をするのかがわからない。 「・・・溜まってるのか?」 「ん〜・・・そういう訳じゃねぇけど・・・」 困惑気味に尋ねると、レッドフードも少し困ったような表情になり己の頬を掻いて。 「アンタが・・・ディックが欲しいんだ」 ぎゅっと抱きついてきたかと思うと、耳元でそう囁いた。 「・・・なんで、僕が?」 その真剣な声色に、ナイトウィングは一瞬ドキリとしたが。それを悟られないように平静を装い尋ねる。 「だって、俺を受け入れてくれたのはアンタだけだもん」 ああ・・・僕も大概だよなぁ・・・ そう言ったレッドフードの、寂しそうな・・・捨てられた子犬のような表情を見て。ナイトウィングは抵抗する気持ちをごっそりと奪われたのを感じた。 「お前は本当に・・・ずるいな・・・」 「ん?」 「いや、何でもない・・・とりあえず、これ外せよ」 本当に小さな声で呟き、それに反応したレッドフードにとりあえずは拘束を解かせようとする。 「ヤダ」 だが、それは即却下された。 「・・・お前な・・・」 「だって、外したらディッキー逃げちゃうだろ?」 再びぎゅうっと抱きしめられ、大きくため息をつく。初めのうちは、確かに拘束が少しでも緩めば即逃げ出してやろうと思っていたが・・・ 「逃げないよ。第一、こんな格好じゃ外に出られないじゃないか」 極力優しい声で言ってやる。と、レッドフードは不安げな顔を上げ。 「本当に、逃げない?」 「・・・ああ」 ナイトウィングがコクリと頷くと、レッドフードはすこし考えるような仕草をして・・・ 「・・・・・・やっぱりヤダ」 「おまっ!」 「だって、今のディックのかっこうすげぇエロいんだもん」 僕はそんなに信用ないか!?と叫ぼうとしたが、次いで言われた言葉に言葉を失う。 「見てるだけで・・・興奮する・・・」 さらに耳元でそう囁かれ、そのまま耳に舌を這わせられ。ナイトウィングはびくりと体を強張らせた。 「お前・・・そういうプレイが趣味だったのか・・・」 そう言って、諦めたように体の力を抜き・・・もう何度目かもわからない。大きなため息をついた。 「で、どうしたらいいんだ?」 レッドフードはナイトウィングの額や瞼にキスを落としながら再び尋ねる。ナイトウィングはすこし考えて。 「お前、ローションとか持ってる・・・わけ、ないよな・・・」 むしろ、もっていたら逆に嫌だ。両手を縛られたままでは自分でするわけにもいかないし・・・と、考え。結局。 「うわ・・・どんなサービスよ」 「うるさい!!」 からかうように言われ、ナイトウィングは顔を赤くして怒鳴る。彼は今、大きく足を広げ。その場所をレッドフードの前へ曝け出していた。 「・・・お前、僕のここ。舐められるか?」 赤い顔のまま言って。やっぱり手錠を外せと言おうとしたが。 「うわっ!?」 膝の裏に手を入れられそのまま持ち上げられ。 「なるほど。まずは濡らす訳ね」 「んぁっ!!」 レッドフードは躊躇うことなく、ナイトウィングの秘所へ舌を這わした。 「んくっ!んっ!!ひっ!!」 流石にそんな所を舐める事は出来ないだろう。と思っていたナイトウィングの思惑は見事に外れ、レッドフードは執拗にそこを舐め。教えていないのに中にまで舌を差し込んできた。 それどころか、時折ナイトウィング自身にも舌を這わしてくる。 本当に男は初めてなのか!?と叫びたくなったが、口を開けると甘い声を上げてしまいそうだった。 「ん・・・で、次は?」 快楽に身悶え、声を押し殺すナイトウィングの様子に気をよくして。さらに先の教えを請う。 「んっ・・・指・・・で、解して・・・。1本ずつ、ゆっくり・・・」 肩で荒く息をしながら途切れ途切れに言うナイトウィングの顔は幾分羞恥が見え隠れするものの。すでに快楽にとろけており。 「ディッキー、すげぇエロい顔してる」 にやりと意地悪く笑いながら、レッドフードは言われたとおり指を1本、ゆっくりとナイトウィングの胎内へ沈めていった。 「うぁっ・・・あっ・・・お前っ、だって。すごい、興奮、した、顔。してる・・・ぞ?」 胎内で指が動くたびに声を詰まらせつつも、ナイトウィングは挑発をするように己の唇を舐めて言い返す。 「そんなにっ・・・そそられる、か?」 「ああ・・・たまんねぇ」 二人はどちらともなく唇を合わせ舌を絡ませあう。 「はっ・・・あっ・・・あうっ!!」 ナイトウィングの中で蠢く指が2本、3本と増え、彼の表情から余裕が消えていく。 もっと欲しい・・・そう思い始めた頃、急にレッドフードは挿入していた指をすべて引き抜いた。 「んぁ!!ッ・・・ジェイ、ソ・・・?」 「塗らした方が良いんだったら、こっちも濡らさないとな。舐めて?」 無邪気な笑みを浮かべてレッドフードはナイトウィングの眼前に自身を突き出した。 いきなりそんな事をされて。ナイトウィングはしばし固まっていたが。確かに塗らした方が自身の負担も多少は軽減されるので、言われるままにそこに口付けた。 「んぐ・・・ん・・・」 両手を固定されたままなので、レッドフードのモノへの奉仕も口だけでしなければならない。 ナイトウィングが懸命に自身に舌を伸ばしくわえ込む姿を眺め、レッドフードは息を呑む。 「うッわ・・・すげぇ」 直接与えられる刺激はもちろんのことだが、視覚的な刺激もあいまって。 「やべ・・・ディック・・・も・・・」 「んぅ!!?」 急に、レッドフードはナイトウィングの頭を押さえ込み。喉の奥まで激しい抽挿を数回繰り返すと。 「んぐっ!!ぐっ!!!げほっ!!」 ナイトウィングの喉の奥へ、そして、ゆっくり自身を引き抜き彼の顔へと己の欲望を吐き出した。 「おまっ・・・なにすっ・・・」 手荒くされ、ナイトウィングは酷く咽こむが。レッドフードは自分自身が吐き出したモノで白く汚された彼の姿に興奮し。 「・・・ぶっかけられてんの似合うなぁ」 そんな事をしみじみと言ってしまい。 「げほっ・・・お前、最低だな・・・」 流石に白い目で見られたのは言うまでもない。 だが、レッドフードはそんなナイトウィングの視線も受け流し。 「な、ディッキー。もう・・・入れてもいいだろ?入れるな?」 「あっ!まっ・・・ッ!!」 ナイトウィングの返事も聞かず、彼の足を抱え上げ再びその狭い入り口へと自身を押し進めていった。 「あひっ!あっ!!あああああ!!!!!」 一気に奥まで貫かれ、ナイトウィングは胸を突き出す形に背を弓形に反らせ・・・ 「う・・・おっ・・・入れただけ、で。イッちゃった?」 自身へのきつい締め付けと、ナイトウィング自身から吐き出された白濁を見て。レッドフードが意地悪く囁き、ゆっくりと腰を動かす。 「ああ!うごっ、いちゃっ。だっめっ!!」 達したばかりの体に与えられる激しい突き上げに身悶え、ナイトウィングは生理的な涙を流す。 「ディック・・・ああ・・・すげー可愛い・・・」 レッドフードはナイトウィングのマスクを伝って流れ落ちる涙を舐めとり、頬や顎にキスをしながらナイトウィングの胎内をかき回すように腰を揺らした。 ナイトウィング・・・ディック・グレイソンが、次に目を覚ましたのは自室のベッドの上だった。 「あ・・・れ?」 確か、昨日はパトロールの途中でジェイソンが出てきて・・・それで・・・ ぼんやりとする思考で昨日の出来事を思い出そうとして。 「っ!!!」 徐々に鮮明になってくる記憶に、一気に顔が赤くなるのを感じた。 ディックは強姦まがいな事をされたのに、結局は彼、レッドフードこと。ジェイソン・トッドを受け入れてしまい。 結局、気を失うまで何度も何度も、しつこいくらいに求められていたのだ。 「・・・あぁ〜」 すべてを思い出して、ディックはベッドに突っ伏した。 「・・・ん?」 そこでようやく、体のあちこちに出来た傷が治療されている事に気がついた。 両手首には包帯。腕や太腿、見ることはできないが、感覚からおそらく背中にも大き目の絆創膏が張ってあるだろう。 手首の包帯は、ずっと外してもらえなかった手錠のせいで出来た痣を隠している。ディックは小さくため息をついて、体を起こすと。ベッドサイドに二つに折られた紙が置いてあることに気がついた。 それを手に取り開いてみると。あまり綺麗とはいえない字で書かれた、ジェイソンからの謝罪の文章。 「あいつ・・・」 それを読んで、これだから・・・放り出す事が出来ないんだよなぁ・・・と思っていたが・・・ 「・・・・・・・・・」 読み勧めていくにつれ、その内容が昨夜の行為について事細かに書かれていることに気づきディックは頭を押さえる。 それこそ、言葉に出すのも憚れる様な言葉が書き連ねてあったのだ。 「・・・今度はちゃんとベッドでって、何で二度目があると思うんだよ・・・」 酷い脱力感を感じつつも、こんなもの、バットマンやロビンに見つかるわけにはいかないと。重たくけだるい体を引きずり台所に移動して、コンロで火をつけた。 シンクで灰になっていく手紙を眺め、しばらくはレッドフードはもちろん。バットマンやロビンにも逢いたくないな・・・とディックはぼんやりと考えていた。 END 2008/10/31 |